埼玉県には子育て応援宣言企業という制度があります。この制度は、平成17年11月から実施されてきたものです。そんな従業員の仕事と子育ての両立支援や地域における子育て支援を企業などのトップが宣言し県に登録する制度ですが、平成24年度から心機一転、新始動することになりました。
名前を改めて、多様な働き方実践企業、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトとされていて、より質の高い子育て支援ができる制度に生まれ変わったのです。
国と企業が連携して子育て支援に乗り出していければこれほど子育ての必要な家庭にとって心強いことはないのですが、制度の内容が伴わなければ企業も率先して利用することはないでしょう。
子育て応援宣言企業の特典について見てみると、県のホームページで会社が紹介され広告効果があったり、会社ホームページへのリンクが獲得可能であったりするものです。
さらに登録証書と共にステッカーが発行されるので、このステッカーを広報などで活用すれば、会社のイメージアップ効果があります。
子育て支援に困った場合などには、専門のアドバイザーが無料で相談になってくれるようなアフターサポートについて充実していて、非常に素晴らしい制度になるのです。
これが平成24年に新制度になり、どのように変わったのかというと、基本的な構造は以前の子育て応援宣言企業のものを踏襲しています。中小企業制度融資なども行われますし、求人面でのバックアップや企業の知名度アップに貢献したりする取り組みも従来通り受けることができるのです。
また、県建設工事の入札参加資格更新時に加点されるというようなメリットも付け加えられていて、より参加した企業がメリットを受けられるようにパワーアップしているといえるでしょう。
高齢化社会や少子化などは、企業の競争力にも無関係ではなく、若く優秀な人材がどんどん社会に輩出されなければ、日本の企業力は世界に比べて衰えていきます。
本来ならばこのような現状を受けて率先して大企業なども立ち上がるべきなのですが、続く不況などによってどこも攻めの体制には出にくい状況になっているのです。
だからこそ国や自治体が企業を牽引していく対策が必要なのであって、埼玉県の行っている埼玉版ウーマノミクスプロジェクトは、まさに今の時代に合った制度であるといえるでしょう。
このような流れがどんどん他の県にも広がっていくことで、人々の少子化対策に対する意識も高まっていくのです。