各国の事情
ヨーロッパの諸外国では数十年前から少子化対策を行ってきた国が多く存在しています。
スウェーデンやフィンランドそしてフランスでも少子化対策を早くから計画して実践してきたおかげで、現在では少しずつ少子化が改善されています。
フランスでは50年ほど前から少子化対策をを考えて計画的に国が取り組んでいます。
このおかげで現在では出生率が2.0人と一時期の少子化現象から回復しています。
その他の国でも対策を早くから行うことで出生率の低下から増加に転じている国がヨーロッパにあります。
日本の隣国である中国では、逆に子供の出生率が高く人口増加の問題が数十年前から取りざたされており一人っ子政策を行っています。
しかし、この一人っ子政策は最初の段階では一定の成功を収めていましたが、現在では一人っ子政策により出生率の低下と高齢化問題が残されています。
このため現在では出生率を増加させるために少子化対策を早急に行うことが必要な国の1つになっています。
日本の場合
日本では太平洋戦争終了後第一次ベビーブームと第二次ベビーブームの影響により戦後の出生率は高くなっており少子化対策とは関係のない時代でしたが、今では少子化対策は必要不可欠の問題となっています。
平成の時代に入ると少子化対策はさらに深刻化が進み人口ピラミッドの逆ピラミッド化が進み大変な少子化問題となっています。
現在でも少子化対策を政府が対応していますが、形に見えて達成されている状況ではなくまだまだ少子化対策は、一定の成果が出ていない状況です。
主な原因
日本で戦後のベビーブームが終了した後に新たな第三次ベビーブームが発生していないため出生率は低下の一途または緩やかな回復が見られても安心できる状態まで回復していない状況です。
特に平成時代になってからは出生率の低下が大きな問題となっていますが、この出生率の低さに関係しているのは日本の景気になります。
バブル景気崩壊後日本では小規模な景気回復がありましたが、期間が短くその都度深刻な不景気に戻っている状況が続くことで、各家庭での子どもを育てるための資金が不足している状況にあります。
その代わりに子供1人に生涯必要な子育て資金は増加傾向にあります。このため複数の子供を出産して育てるためには莫大な金額が必要となります。
現在では学習塾以外にも習い事を通わせることが当たり前の地域があり親としては大きな出費となっています。
たとえ子どもに教育のために必要な資金が増加していても、国の子育て資金が潤沢であれば子供手当て等の対応が十分に行われます。
しかし、今の日本の景気は十分な回復をしていないため、子育て支援の予算も十分に計上することができない状況にあります。
これに加えて子供の進学率の高さが関係してくるため、金銭的な理由で子供を多く出産して育てることができない家庭が増えています。
長期的な計画による少子化対策を行うことが今からでも必要となります。