高齢化社会がなぜいけないのかについて考えてみると、高齢化が人々に様々な負担をもたらすからです。高齢化がもたらす負担の中で大きなものは、肉体的な負担や精神的な負担です。
高齢者本人も加齢によって肉体が弱ってきている状態ですので、怪我や病のリスクが増え、万が一怪我や病が発生した場合は肉体的にも精神的にも大きな負担を強いられることになるでしょう。
さらに、高齢者は体の衰えによって自分ひとりでは生活できないようになり、そうなった場合には周囲からのサポートが必要になります。さらに、介護が必要になった高齢者には、国からの支援金なども必要になってくるので、高齢者が増えてくると金銭的な負担も強いられるのです。
このように高齢化社会は、様々な負担を我々に強いるものですが、様々なデータにもあらわれている通り、高齢化社会の改善は難しく、今よりも今後高齢化社会が進むのは誰が見ても明らかなのです。
そこで注目されているのが、高齢者のあり方に対するもので、高齢者が増えたとしても、その高齢者が生活していくのに自力で全く問題ないというのならばどうでしょうか。
さらに、高齢者の雇用という観点からも様々な議論が行われており、今後高齢者が積極的に社会の戦力として使われていくことも間違いないでしょう。
そこで注目されているのが健康政策で、これは医療が必要となる前段階で、健康を損ねてしまうのを未然に防いでしまおうというものです。健康政策が浸透し、高齢者ができるだけ健康を維持した状態で長生きできるようになれば、社会の戦力としても数えられますし、国が負担する高齢者の医療費や介護費などについても減少が見込めます。
これはこれまでの高齢者をどう保護していくのではなく、高齢者がより元気に社会生活を長く続けられることの注目したもので、メディカルシステムではなく、ヘルスケアシステムを充実させようとするものです。
健康政策を国民に浸透させるためには、まだまだ準備が必要ですが、もし充実した政策が完成したならば高齢化社会の大きな転換点となるのではないでしょうか。