酪農家の高齢化、減少でバター不足

バター不足

例年では小麦粉、卵をバターが高騰する中、クリスマスシーズンに多くのこれらの材料が必要となります。
昨年2014年11月になると今までとは異なる深刻な問題が発生します。

それがバター不足と呼ばれる問題です。
このバター不足には様々な原因が絡み合って生じて問題となっております。

バター不足の原因

昨年の11月に発生したバター不足分の原因についてはいろんな問題があります。
バターが不足するならば増産して対応すればよいと考えてしまいますが、特殊な事情により生じてしまった問題です。

バターは乳製品の中で1番保存期間が長い乳製品に該当します。
そのため乳製品の需給を調整する役割を担っていると同時に、足の速い他の乳製品よりも生産が後回しにされてしまいます。

バター不足の状況に陥った時に素早く対応することができなかったです。
この影響で5,000トン近く生産が減少することになります。

酪農家の減少

国内に流通しているバターのおよそ9割以上を北海道の酪農家が生産しています。
しかし、北海道の酪農家が毎年200戸戸のペースで減少している状況にあります。

このため近年10年間では約1万戸の酪農家が減少する状況に陥っています。
後継者不足と酪農家の高齢化が進むことで計画的にバターを生産することが難しくなって来ています。
また、政府では国内でまかなえない量は、輸入を行うことでまかないは良いと考える海外に依存する考えがさらにバター不足の問題を加速させます。

酪農家の減少は、今後の乳製品の生産全般に関わる大きな問題です。
国が先頭に立ち酪農家の環境を整えることも必要になります。

大きな問題

深刻なバター不足に悩まされた昨年11月ですが、完全な解決は行われておらず、このバター不足問題は続いている状況にあります。
特に酪農家の廃業が進むことで十分なバターを確保することが難しくなってきています。

この酪農家の廃業を食い止めることが必要です。
日本で生産しているバターですが、海外でも認知されており現在では、海外に輸出している状況にあります。
メーカー各社では特に中国に、バターの輸出を行っています。

現在中国は、欧米化の料理だけでなく日本料理の輸入も率先して行っている状況です。
当然日本での料理を中国国内で食べることができるように材料を輸入しています。
このため日本料理の材料の消費拡大が進んでいくことで、今後も日本で利用すべき食材が中国に流れていくことになります。

この中には当然バターも含まれており、日本で作られるスイーツについても中国国内で消費できるように輸入しています。
今後もバターについては日本国内の消費分だけをまかないは問題ないのではなく、海外に輸出しているとバターについても十分に賄えるように配慮しなければ、今後もバター不足は続いていく状況にあります。
この状況が続くと、日本国内で製造された日本のバターが海外に輸出され、日本国内に流通するバターが海外から輸入されたものに変わってしまう問題が生じることになります。